僕のビジネス論

解説|スポイルされた企画から生まれた新商品たち

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きょうはちょっと打ちひしがれている。なんでか?
民主的な方法で考え出した結論が一部の権力を持つ人によって、
がらりと覆されることを目の当たりにしたからだ。
その昔の農民一揆や、田中正造の直訴とはわけが違う。
「民主的な方法で決めてくれ」と命令され、熟慮を重ねた末に出した結論が
非民主的な方法で覆されることになったから・・・。
日本のダメ企業では、このような光景がしばしば見られる。
この現象を「スポイル」と言うのです。
スポイルされる理由は簡単、スポイルする側が「気に入らない」から。ただそれだけ。

じゃあ、スポイルされる側が無能なのか?
うんにゃ、それは違う。スポイルされそうになりながら、なんとか企画を通したところ
大成功を収めた例はいくらでもある。いくつか挙げてみよう。

★【商品名】 : 【反対理由】
★【ソニーのプレステ】:【なぜソニーがゲーム機を作るのか!?】
★【ナムコの太鼓の達人】:【太鼓叩くだけの単純なゲームなど、誰がやるんか!?】
★【ワンダモーニングショット】:【朝以外に買ってもらえないじゃないか!?】
★【イトーヨーカ堂のセブンイレブン】
:【大型スーパー全盛の時代に品揃えが少なく値引きしない店が支持されるわけがない!】

・・・などなど
どれもこれも、ヒット商品ばかりですが、はじめは酷評を受けてたのです。
「若いやつらに任せる」と言いながら、失敗を恐れて批判だけする人たちによって・・・。
ビビリ屋・思いつき野郎などは、経営者にはなれないのです。
僕が思うに、経営者に必要な素質は以下の2点につきる。
「分析力」「勘」。 相反する2つの要素だけど、めっちゃ必要。
なんでか?
マーケティングばかり信じる人は、リスクを怖がる単なるビビリ屋さん。
「たれぱんだ」も「宇多田ヒカル」もマーケティングが生んだ商品ではない。
一方で「勘」だけを頼る人は、単なる思い付き野郎。
部下や受注先があちらこちらに振り回されるので、会社や組織にとっては迷惑な存在。
だからこそ、2つの要素が両方いる。
そんな経営者がいる会社があるなら、考えちゃうなぁ。「うらやましー!」って。

些細なことを、いちいち気にして、しかもスポイル。
まさに「木を見て、森を見ない」議論です。
その間に、しなきゃならんことをやる機会を、どんどん失ってしまう。
あらあら。 僕の上司が、このページの存在を発見したらクビやな!? こりゃ・・・。

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コメント

  1. 明星 より:

     頑張ってください一平さん!スポイルする側に見る目がなんですね。
     以前何かの本で(確かANAの『空の王国』だったかな)、起業家について色々書いてるのを読みました。そこには、成功した起業家は決まって皆慎重派だと書いてありました。詳しくは覚えていないんですが、妙に納得した覚えがあります。慎重派とビビリ屋って違うんですかね。どう思われます?

  2. おーくぼん より:

    以前、ある局で月イチの特番を担当してました。
    最初のタイトルは「美食…」という物で、食べ物にまつわるルーツや背景なんぞを取り上げてたのですが
    普通の街中で食べられる物なのに 美食じゃない
    という訳のわからぬ上層部からの横槍で タイトル変更を余儀無くされました。
    もうアホかバカかと

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