放送局裏話

アナウンサー不要論

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先日、在福の某局の番組を見ていました。するとふっとした瞬間にローカルニュースが。

おや?と思って驚いたのが、元自局のアナウンサーだった女性がニュースを読んでいたのです。
おいおい。おもわず突っ込む。

しかもこまったことに、この在福局のニュースに、自社の元女子アナが出たのは、これが2人目。
当然のことながら「契約社員」でしょう。早朝や深夜、土日といった悪い時間帯に出ているわけで。

この事実を、自局のアナウンサー方は、いったいどう捉えているのでしょうか?
以前、「人件費」というタイトルでも書きましたが、今、財務体質改善をもくろむ各ローカル放送局は、人件費削減の中でも躍起になっているのが
「アナウンサーのリストラ」なのです。
「アナウンサーって数が多いよな!」「そんなにいらねーよな!」「タレントの方がいいよな!」
なんて声が、日増しに増えているわけで。

実は辞めたはずの元アナが「契約社員アナ」としてテレビに出ることが、この論理に拍車をかけていることに、当の本人が最も気づいていないと思います。
しかし事は非常に重要なハナシなんですよね。

まかり間違っても、彼女達はかつてわが社の看板をしょって画面に出ていました。そしてその成長には莫大な時間と、労力、放送時間が費やされました。
ちなみにボクも両氏と仕事をしたことがあり、何度も何度もやり直しさせたり、彼女のやり直しのために余計な労力を費やしたり・・・ とにかく大変でした。
それでも「社の財産」であるアナウンサーを一人前にするために・・・という一心でした。

他方で、1番組あたり○○円で契約しているフリーディレクターの場合、彼女達のような、あまり上手でないしゃべり手とラジオ収録をすると、彼女達のヘマで収録時間が大幅に伸びても一銭の補填もギャラアップもありません。原因を作った彼女達には「時間外手当」が支払われます。

これにはフリーディレクター陣は怒りますよね。

「やってられん!」と言います。当然です。そしてある日「留学する」と言って社を辞める。以降、何をしているのか、よくわからず。連絡もない。日本に戻ってくるなり、同じ県に戻り、しかも他局に出演する。

ビッグなタレントになってるならまだしも 「契約社員のアナ」に成り下がってやがる。こんなことが2度も続くと、当然のことながら「新人のアナウンサー」を採用しようとする考えが経営者や管理職から消えていきますよね。

ひょっとしたら番組制作の現場からも消えているかもしれません。

「アナウンサーなんかいらねー!」なーんて言ってたりしてね。

アナウンサーを辞めた人間のせいで、残ったアナウンサーやこれからアナウンサーになりたいと思っている人が不利益を被るのは、なんともやるせないわけで。。。。
もうちょっと他への影響や責任、プロ意識っちゅうのをもって仕事をしてほしいもんだ。まぁ昔から無かったからこそ、こうなっちゃったのかもしんない。
それゆえ「契約社員のアナ」に成り下がったという表現も間違っていないかも。ちなみにボクが見たニュースでは、相変わらず噛みまくってたもんな。進歩がなかった。ちゃんちゃん。

今回はかなり手厳しいことを書きましたが、アナウンサーリストラへのプレッシャーというのは、この1~2年、本当に尋常ではありません。
しかも彼らは専門職です。リストラされたらたまったもんじゃありません。何も自己啓発しなかったら、それ以外に生きる道はないのですから。

一方で「道を究める」ということも重要です。職人であるだけに。。。
僕の同期で、それを立派に貫徹している人間もいます。こういうやつを見ると、会社は「損した」と思うはず。 

「損した」と辞めた会社に思わせる生き方を、アナウンサーは辞めた後もしていかないとその職業自体の存亡を左右しかねんよね。
そういう意味では、オンエアに出るということは、出終わったあとも、重い重い責任を負い続けることになるのかもしんない。だからアナウンサーは大変な仕事。
カンタンにリストラしちまおう!と考えるような職ではない。

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