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飲食店さん必見 コロナ禍で営業自粛!何から始める? 後編

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事業計画の確認事項をチェック!

店舗展開ができなくなった今、あなたが新たに考えた事業計画が目の前にあると思います。即時実行したい気持ちはわかりますが、本当にその事業を進めてよいのか?その事業でいくら程度の売上と利益を上げようとしているのか?あなたもスタッフさんも全員理解していますか?その前に売れますか? などを立ち止まって考えます。

①マーケティング(自社・顧客・競合)を考える

テイクアウトでの調理商材の販売にあたり、酒類を売ることが(限定的ですが)認められました。が、「許可」と「効果」は異なります。それ、そもそも売れますか?

飲食店内で売る酒とは状況が異なります。
└ そもそも買い手は「酒を飲むシチュエーションの人」ですか?
└ 競合はコンビニやスーパー。価格で勝負できますか?
└ 価格で勝負できないなら、巷にない品ぞろえで勝負しますか?

回答できない→売れない→酒の在庫がダブつく→キャッシュが減る となります

あなたが「売りたいもの」よりも、顧客が「買いたいもの」を売るのです。
「なぜ買うか?」を明確に回答できる商品・サービスをそろえて売りましょう。

わからないなぁ???という方。答えは常連客が持っています。常連客が喜ぶ商品だけでもいいじゃないですか。確実に「欲しい」と思われているものを準備してください。

②売上総利益(粗利益)に今まで以上にこだわる

 
今こそ、経営者はシビアに商品の原価計算をしましょう。粗利益にこだわらないと、本事業は必ず崩壊します。

└ 通信販売   粗利益は50%~60%は確保できる商品を作りましょう
└ テイクアウト がんばって40%~55% の粗利益を確保できるようにしましょう

今の原価は正当か?その原材料、その在庫は本当に正しいのか?過剰なこだわりが過剰な在庫、ロスを発生させていないか? 発生しているならすべて事業としてNGです。再考して磨き上げてください。

③生産性にこだわる(より少ない人数で対応する)

店舗運営よりも、製造への集中と、販売への集中ができるはずです。無駄な時間を徹底的にそぎ落とし、人件費を減らしましょう。従業員には売上に関わらない時間を一切作らせないようなシフトと勤務内容を作り上げて管理しましょう。今の努力は、店舗運営に回帰させられる工夫につながります。その場凌ぎではなく意識の改革です。

全員の雇用を守る必要はない

スタッフ全員を守ることを謳って頑張っている経営者の姿を見ます。とても尊いことだと感じますが、コンサルタントの立場から意見すると、この機会で共に仕事をすべき人とそうでない人を選別することは必要だと考えます。

具体的に従業員のこういう点をチェックをしてみましょう

○危機意識がない人
○自分の給与を会社への所属の対価と考えている人
○働き方の改善を指摘しても変えようとしない人
○自分が何をすべきか考えない人
○自分が何をすべきか質問してこない人
○売上にこだわらない・意識しない人

これらが目に付く人は、遠慮なくやめさせてよいと思います。大荒れになった海を動く船に乗っているのに、船を守ろうとしない人は、いるだけで沈没するリスクが高まります。

ようやく借入申請+助成金申請+補助金申請??

ここまで磨き上げて、ようやく「返せる」計画ができると思います。コロナ禍で「借りやすい」なんて言われていますが、この1箇月でのセーフティネットによる借入申込が受理されて資金調達が成功している割合は、保証協会付融資で8割、日本政策金融公庫で7割、商工中金は5割程度と言われています。つまり3分の1程度の企業は危険な状態であるにも関わらず、それでも資金を借りれていないのです。

見事、資金調達ができるめどが立ったら、ここで初めて助成金や補助金の申請を検討してもよいと思います。助成金と補助金とは全く別のものです。一緒くたに考えている経営者が多いので、少し整理します。

雇用を守りたい人は助成金を申請してください。その前に、辞めさせる人、辞めたい人、育てたい人、託したい人などを経営者がきちんと把握することが大切です。思いの無い人に助成金の手間を施す必要はありません。時間とコストの無駄です。

補助金は「生産性向上(付加価値向上)」の目途がある事業計画を持っていないと、そもそも申請できません。これまで「その場凌ぎで思い付きの事業をしてはいけない」と何度も言ってきた理由はここにあります。中長期的な視点でも見ても、新たに取り組む事業が、会社全体にプラスに働き、かつ会社全体の付加価値(つまり利益)を向上させる可能性が高い場合に限って、補助金申請ができ、かつ採択を受けられます。

しかも採択を受けるには「資金調達が完了していること」が条件です。借入を先に受けること、その前に「新たな利益で返済できる借入」を起こすことを指摘したのは、ここに理由があります。

コンサルタントへ依頼をする意義を考える

 

いかがでしょうか?最後まで読んでいただきありがとうございました。借入も助成金も補助金も、申請するかしないか、の前に、これだけやることがあるんです。

あなたがよく知る専門家とは、新規事業計画立案とリストラ実行を終えた経営者が初めて「指示して動かす」方なのです。

社労士に相談すれば助成金は何とかなる…とか、とりあえず銀行や国金に行けば、なんとか金は引っ張れる、などと思っていると、時間を浪費します。

私たちのようなコンサルタントが存在する意義は

○あなたが相談を一本化できる
○あなたへ明確な回答ができる
○現状の把握と課題の抽出ができる
○超短期・短期・中長期の事業戦略を作れる
○各専門家へ明確な依頼ができる

という5つの効果があるからなのです。コンサルは胡散臭いとか、よくわからんというケースが多いのは、コンサルタントをする側も明確に存在意義を提示しておらず、あなたも経営課題と自身が対応できるキャパシティを把握していないからなのです。

時間はありません。施策はあります。チャンスもあります。行動してください。

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