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従業員へ「働き方改革」を説明できない経営者が読むブログ

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「働き方改革」の周りには、誤解に基づく主張・反論だらけ

2018年から2019年になり、ここ急激かつ声高に「働き方改革」なるものが唱えられ、いささか耳タコ状態の昭和生まれ経営者があちらこちらにいるように見かけます。そんな方々から異口同音に聞くのは

「俺らの若いころは残業なんざ、当たり前の時代だったのに・・・」

「『働き方改革』を伝家の宝刀のごとく権利主張に使う従業員が増えた」

「みんな仕事を残したまま、定時で帰りやがる」

「この先の日本は大丈夫か?競争力が落ちないか?」

などなど。。。これらの発言には、経営者側・従業員側にそれぞれ勘違いがあり、目的と手段のはき違えも見て取れます。従業員も経営者自身も働き方への考え方を大きく変える必要があることだけは間違いありません。そしてそれはノー残業とか定時帰社が目的ではないのです。

そもそも「働き方改革」とは何なのか?

テーマは、労働生産性向上・人的資源流動性確保・法令遵守

厚生労働省のホームページ上に提唱されている働き方改革の7本柱は以下のとおりです
(1)長時間労働の是正
(2)雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
(3)柔軟な働き方がしやすい環境づくり
(4)ダイバーシティの推進
(5)賃金引き上げ、労働生産性向上
(6)再就職支援、人材育成
(7)ハラスメント防止対策

あれやこれや書かれてますが、ざっくり言うと

  • 法令遵守:(1)(4)(7)
  • 人的資源の流動性確保:(2)(3)(4)(6)
  • 労働生産性の向上:(1)(2)(3)(5)

っていう風に3つのカテゴリーに分けられます。意味は・・・

  • 法令遵守→「会社も従業員もルール守れ。」
  • 人的資源の流動性確保→「したい人がしたいように仕事して。その代わり会社も首を切りやすくするよ。」
  • 労働生産性の向上→「従業員は無駄な仕事ぶり禁止。会社はもっと儲かる仕組み作れ。」

ということです。そこでこれらを順番に精査します。

法令遵守:会社はもちろん従業員も当然にすべきこと

まず法令を遵守することは企業としては当然です。よくある勘違い(場合によっては確信犯)として、バイトは有給休暇が無いとか、残業代は出ないよとか、そもそもの労働法に抵触するようなルールを平然と従業員に通達してくる会社があります。他方で、従業員が権利主張ばかりをして会社の望む労働を提供しないケースも散見されます。社内にある就業規則をはじめとする各種規程を遵守することは従業員の義務です。各々自身の権利と義務をバランスをもって把握し日々の業務へ対応をしているのか?を問われます。権利・義務のアンバランスさが目立つ場合は会社も従業員も「働き方改革」の敵だと言えますね。

人の流動性確保:解雇促進・再就職支援・副業解禁・学習

我が国の労働者人口は過去と比較して確実に減っています。一方で働き口(就職先)が毎年存在する人気業態や大企業においてだけで見てみると、本来は若い人を増やしたいはずなのに、採用総数が少なく、狭き門になっているケースがあり、若年者が望むままの就職ができていないことが考えられます。それはなぜか?40歳代~50歳代の人件費が高騰しているからです。企業の本音としては人件費が高い高齢の人材を1名整理解雇して、若い人材を複数名採用したいという欲望があります。あるいは若い人材でなくても現在育児休暇を取っていたり、そもそも結婚や出産のために会社を一度離れたりした人材を、テレワークなどの活用を通じて職場に戻ってきてほしいと考えている企業も少なくありません。これらは雇用の流動化の促進です。さらには同一労働同一賃金を達成させて業務内容と金銭を可視化させることも企業は望んでいます。(同一労働同一賃金≠非正規雇用の正社員化 なぜなら全員を非正規雇用にする考え方もあるから。これだって立派な同一労働同一賃金です)

仕事への対処法に多様性が出たことを「働き方改革」ということは、換言すると「年功序列・終身雇用」といった「なんとなく所属しているだけで昇給する」みたいな高齢で人件費が高い労働者にとって大切な価値観が完全に消え失せようとしていることが「働き方改革」だったりします。団塊ジュニアとそれ以上の高齢者にとってみれば、危機的状況ですね。「年功序列・終身雇用」のはしごをはずされそうな従業員に残る選択肢は・・・

①解雇+アウトプレイスメント(再就職支援)→どっか別のところへ行って

②副業をしながらリストラで減給 →自己責任である程度稼げ

③頑張って研修を受けて若手と同じ能力を持つ →下に追い越されても勉強はしろ

くらいしかないわけです。(→以下は企業側の本音)

年齢が高い方々にはかなり酷な状況ですよね。だから巷のニュースや各会社から漏れ聞こえる声を耳にするといつも筆者は感じてしまうのです。。。「働き方改革」を声高に叫んでいる方、この事実を分かっているかなぁ。。。本当に。。。。

 

労働生産性の向上は最重要課題。賃金引上げはその結果。

で。そもそもそして最終的に最も大切なのが生産性の向上です。生産性の向上って、そもそも何なのか?2つのアプローチが考えられます。1つ目は企業側の目線。企業側から見た労働生産性とはそれすなわち付加価値の造成→そしてその結果としての事業の粗利益率または粗利益そのものの増加を達成する必要があります。平たくいえば、儲かる仕事だけたくさんしてください。ということです。理由は簡単。その儲け(粗利益)が給与の原資だからです。儲かってない企業に勤める従業員が過去以上に高い給与をもらえるはずがありません。労働生産性を向上させずに給与のアップだけを求める従業員がいたら、勉強不足も甚だしいわけです。

これに加えてさらに重要なのは、勤務している従業員の業務効率の向上が求められているのです。平たくいえば「1秒たりとも無駄なく働け」ということです。トイレ休憩でそのまま居眠りしたり、タバコを吸いに行って適当に時間を潰したり、外回り営業をさぼってパチンコしたり、わざと遠回りしてコンビニに立ち寄ったり、、、とダメサラリーマンの典型のような時間の使い方をする従業員も少なからず世の中には存在します。そのくせ勝手に残業をする人がいたり、自分のタスクをほったらかして定時になってとっとと帰宅したりする従業員もいます。が、これらの行為はすべて「働き方改革」のはき違えですね。日々30分アイドリングタイムがあれば年間15日以上休んでいることと同じですから。

これらの勘違いした従業員を管理・粛清することは、経営者や管理職などの行動を戒めることにもなります。互いに時間の使い方や仕事に関する接し方を、役職を超えて互いに認識を1つにして、1秒たりとも無駄なく働くことを全社で達成すること、すなわち労働の品質向上に努めることが、生産性の向上につながるのです。そのためにITツールの駆使や会議の効率化、余計なおしゃべりや移動もせず、きっちりかっちり8時間仕事をする・・・必要があるのですね。「働き方改革」ですから。

経営者は従業員に「なぜ・どう自分の仕事を管理するか?」を伝える

「働き方改革」=「業務活動の管理・改善」に必要なツール

  1. 行動計画表(年間・半期・四半期・月間・週間)
  2. 当日の行動計画(30分単位での計画を前日までに完成させよう。)
  3. 日報(日々の行動チェック)
  4. 営業活動の基本として取引先カルテ(どのような得意先か、どうアプローチしているか、今の状況共有)

 

①なぜ業務管理が必要かを共有しよう
例えば社長や経営者、管理職が部下の従業員に対して、このように問うてみましょう。「皆さんの中で、本日具体的に何を行うかという事が明確にして、会社に出社されていますか?
まだ、皆さんにおいては目標をもって何をしようという意識はあるでしょう。しかし、日々過ごしていると、いつの間にか会社に行くことが目的になってしまいます。事業を展開するにあたり「会社として将来どのような姿にしていきたいか」が、「長期や中期(3年ぐらい)の経営計画」で、その上に毎年・毎年の事業年度計画が作成されます。(もちろん、環境の変化で途中変更、毎年見直しは必要です。)

更には、この事業計画を達成するための年間行動計画や月間目標と月間行動計画が必要となってきます。(Plan)

その計画に基づいて、日々の業務活動を進めていく。(Do)

 

ただ、計画だけでは「絵に描いた餅」になってしまうので、ここで実績管理、つまり月・週・日でのチェック(報告・連絡・相談)が必要となってきます。計画通りに進んでいるのであれば、なぜ良かったか、計画通りではないのであれば、どこに課題(問題という言葉が好きではないので「課題」とします。)があるのかを早めにチェックする必要があります。(Check)

 

できる限り、いい面も悪い面も共有し、初期目標を会社(チーム)として達成することが重要です。その為には、週報や日報などで課題を共有し、業務改善を行うことがチームにとって必要で、そのための行動管理ツールとしての日報です。

そして業務改善の調整を行って、再度改めて改善後の目当てに基づいて行動をとっていきましょう。(Action)

②業務管理ツールによる継続的な改善を経営者や管理職が促そう
常に計画に対しての自分自身の活動をチェックすることで、自分の明日を今日以上にしていくこと、それが結果としては会社・チーム全体としてのパフォーマンス(業績)の向上につながります。日々の業務をおろそかにすることなく、社員全員でビジネスモデルの独自性の向上、業績考課のアップを改善していきましょう。一人では、なかなか解決できないことも、日報などを通じて自分で振り返ることは非常に重要であり、課題があれば上司やメンバーと相談するツールとして業務管理における週報・日報、そして定期的なミーティングは必要なものです。
以上のセリフなどをぜひ参考にして、真剣に経営者・管理職・従業員で「働き方改革」について考えてみて下さい。それでも理解を得られない場合は、定時で帰る従業員に

「明日、すべきことを30分単位で、すべて言えるの?」

「本日、すべきだったことの残務な一切無いの?」

という声かけを徹底してみてください。定時で帰ることは目標であって、目的ではないことを、徐々に認識するようになることでしょう。

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