住宅は「買う」もの?(1)

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最近、自分の周りにも住宅を購入する人が増えてきました。
一生に一度の買い物。それだけに非常に悩むところですよね。

で、ボクはどうか?ですが。
かつて結婚していたときは戸建を買いましたので、とんでもない住宅ローンを組んでしまい
離婚時の精算で泡を吹いてしまいました。おかげで今は負債も半分に圧縮でき、
数年ですべての負債を消しにかかろうと、ただいま躍起になっております。
さて。住宅を買うか、借りるか迷うところです。
巷には住宅を買うメリットがたくさん出回っています。
ので、今回はあえて住宅を買う3つのデメリットを書きますね。
●住宅購入のデメリット1 「一度買ったら動けない」
例えば新築したマンションで、子どもや家族がホルムアルデヒドなどで体を侵されたり、
介護が必要なほどの怪我などに遭ったりしても生活環境を変えられない、
または変えるのに莫大なコストがかかる。他にも近隣住民とのトラブル、住居環境の著しい変化、等
考えられる理由は多々あります。とにかく状況の変化に対応しずらくなると言えますね。

●住宅購入のデメリット2 「『家賃を払うのと同じ』のウソ」
住宅購入後は家賃と同じ額の住宅ローンを払う以外にも、かかる経費はたくさんあります。
固定資産税・火災保険・団体信用生命保険などなど。他にも増改築(修繕を含む)の
資金貯蓄もローンを払いながら必要となります。結果として支払う額=家賃と一緒というには
かかる経費すべてを予め見積もったあとじゃないと、断言できないことになりますね。
このことを奥さんが長い年月かけて理解し続けないといけません。
間違っても貯めた金を改築や買い物に散財する妻ならば、買った瞬間に破産です。
●住宅購入のデメリット3 「不動産は最もリスクの高い資産」
「不動産は安定した資産を形成する」と思われがちですが、これは大間違いです。
土地は別として住居やマンションは買った瞬間に「2割減」です。
いきなり資産が2割目減りします。10万で買った株がその瞬間に8万円に下がるんですよ。
しかも10万円の株を買うために元利合計で12万円の借金をしたとすると、購入の瞬間に
4万円損した計算になります。これをマンション購入などに当てはめると・・・ 怖いですね。

そしていざ売ろうと思っても、周囲の売価や不動産そのものの築年数、さらには居住人の
改造や改築によって、ますます買い手を失う恐れもあります。
そうなると二束三文でたたかれるがオチでして、その際に住宅ローンが大量に残っていると
ローン精算に際し、売った代金だけでは精算しきれずに、結果的に新たなローンを組まざるを得ない
というスパイラルに陥ります。

ちなみに住宅ローンを精算するために、新たに借入を行う際は「住宅ローン」ではありません。
負債清算のためのローンですので、当然金利もべらぼうに高くなります。。。。

これが最も怖いことですね。つまり買ったら最後、まず売れないと思った方がいいでしょう。
売るつもり、もしくは貸すつもりなら「大切に使いましょう」ということも言えます。

このように最も怖い資産に自分の全資産の8割近くを占めさせるなんて、
アセットアロケーション(資産分配)の論理を適用すると考えられませんよね。
あなたが会社の経営者で資産運用するなら、預貯金・株・公社債・不動産・外貨・・・って
資産を「均等に分ける」でしょ。それでリスク回避しますよね。それが家計ではできないなんて。。。

ありえんハナシでしょ。
さて、ちょっとビビりましたか?ただ、買う人がなかなかここまで考えきれてないのも事実。
いや、僕の周りの人の場合は「本人は理解してる」けど、理屈なんざ抜きにして
「妻や妻の両親、自分の両親が、ガンとして理解してくれない。。。。」というハナシをよく聞きます。

だから結婚した男はかわいそう。結局自分が望まないのに、不均衡で不健全な資産形成を
させられているんだから。。。 このあたりを巷の人たちにもっとわかってもらいたい気がします。

「一国一城の主」症候群。。。この思考から、不動産への執着が日本人全員に芽生え
これが結局バブル経済の一端を担ったんじゃないかなぁと思うわけ。
昨年までの13年間で、リストラなんかで住宅ローンの処理に悩んだ団塊の世代が大勢いるのに
その世代以上の人が、相変わらず自分の子どもたちに住宅購入を勧めているのが今の日本。
バブル経済崩壊とデフレ到来で、一体何を学んだんだか。。。嘆息が出まくるなぁ。。。


ちなみに。
ある方から習ったハナシ。
住宅を買え!という人。買おう!と思う人は、3つの錯覚にかかっていると。
1)買えないものが買えるという錯覚
2)払えないものが払えるという錯覚
3)自分の給料が下がらないという錯覚


当てはまりません?この錯覚に。
ついでにボクに言わせれば、今の日本人は
4)金利がこれ以上上がらないという錯覚
にも陥ってる気がするなぁ。もう一度、ゆっくり考えてみませんか?というか
みんなもう一度冷静に勉強しませんか?

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コメント

  1. webmaster より:

     おっしゃる通りですな。それはすべて当てはまっております。
     分かっとりますバイ。でも、決断しなければならないことはある。
     まあ、マイナスごとが多いとはいえ、決断するにいたった最大の理由を書くバイ。
     まあ、借金背負って強くなるとも言うしね(^^

  2. webmaster より:

     付け加えとくね。
     住宅神話は国の政策でしょう。
     だって、重点政策は1に公共事業、2に住宅ローンなんだから。だから「一国一城の主」なんてできたんじゃないのかなあ。
     まあ、買う人に勧めるのは、いかに少ないローンを組むかっちゅうことやね。

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