韓国向けインバウンド情報

秋夕の釜山での個人的な出来事

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「秋夕」と書いて、韓国語では「チュソク」と読みます。
実はこの週末~週明けの韓国はまさにこのチュソクに当たります。

チュソクを日本人にもっともわかりやすく伝えるとするならば、それは「旧正月でのお盆」です。盆休みの度合いは日本以上でして、公共機関はもちろん各商店も軒並み休み。
都心はどこもガラガラ。果ては総合百貨店から、有名どころの売春宿まで。およそ日本人観光客たちが喜び勇んで行くであろうところは、みんな休みなのです。

にもかかわらず。僕は今回、プサンへ赴く運びとなりました。理由は、以前このサイトでも紹介しました「内浜落語会」という福岡の落語会がこの秋、10月末あたりにプサンにて寄席を行う運びとなったことに伴う打ち合わせに同行したのです。別に仕事ではありません。ボランティアというと仰々しいですが、早い話が声かけをした、責任。。。というとこれまた仰々しい、単なる「乗りかかった船」みたいなもの。

結構好きでやっているようなものかな。まぁいいや。深く考えるようなことではない。で、以前僕が1週間という超短期語学留学を受けてくださった東亜大学校(トンアテハッキョ)の
李吉遠教授へ僕が2年ほど前に話を持ちかけ、喜んで企画趣旨に協力してくださる旨の快諾を教授が下さったので、そのアテンドみたいな役なんですよ。

タクシーで港から大学へ直行。いつもは大学生でごった返すハダンキャンパスには人っ子一人いません。まさにここも秋夕。管理人のおいしゃんに鍵を開けてもらって、先生の研究室にてしばし打ち合わせ。と、まぁこの流れだと通常は、このまま食事に行くところ。先生もそう考えておられた。しかし。

「チュソクでどこも休みなんですよ」と。そらそうやろ。どこに行くのかなぁ?と期待と不安を織り交ぜながら先生の提案を待っていた。すると。。。。

秋夕にも関わらず、食事ができる場所があるそうな。ということもあり、先生の車に乗って付いていった。さて、その先は???

チムチルバン

和訳すると、「健康ランド」です。サウナがあり、風呂があり、食事もできる。お盆休みにも関わらずそれなりにお客さんも多い。ということで、男湯の中へ僕は李先生、そして内浜落語会主宰の粗忽家勘朝師匠と3人で入る。ビルの4階にある展望風呂からは西側に広がるナクトンガン(洛東江)を一望でき、まさに絶景。

そのナクトンガンを見ながら風呂の中につからず、立ったまま、李先生は僕に講義。「いいですか?この先ずっと放送局に勤め続けるわけにもいかないのですから、もっと先を見据えた上で、目標を持って学習を続けなければいけません。」
「はい。」
「僕はできることならば、ippeichanさんには韓国の経済・生活・文化全般の事情を教えるようなジャーナリストか大学教授にでもなってほしいものです。」
「そうですかぁ。」

話している内容は一家言あるのだが。この会話をしている様子を遠くから見ている限りでは。。。外の景色をフリチンの男性2名が見ながら、愛を語り合っているような「不気味な図」に写っていたことでしょう。李先生は本当に屈託のない、何でも喜んで教えてくださる理想的な教授。酒の場、風呂場、自宅、今までどれだけ近い場所で物事を教えてくれたかなぁ?
秋夕(チュソク)は祖先・先祖を尊ぶ、そんな日でございますが、僕にとっては、ありがたい恩師を改めて尊ぶ、そんな日でありました。フリチンでしたが(^^)ゞ

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