休む勇気

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きのうの昼、久しぶりに家庭教師時代の教え子と会いました。
海上自衛隊に所属するエリート。その仕事へのプロ意識・マジメさが裏目に出て
目下のところ離婚の危機。。。
自分だけでなく、自分の教え子まで同じ運命を歩むかもしれんとは。。うーむ。
で、離婚を考えているときは、並々ならぬパワーを使います。
それは仕事や他の生活にも支障を来たすほど。。。
彼の仕事はパイロット。その名の通り、仕事のたび飛行機の操縦席に座るわけでして。
その仕事に支障が出始めているのを、同じ操縦の任につく先輩から指摘を受けているそうな。
ただ、彼の責任感からか、そんなときこそ「なんとかせねば・・・」と思うらしいのです。
まぁそんな現状から来る悩みに対し、経験者のボクからアドバイスしたのは。。。
「プロ意識があるなら、休め」ということ。
つまり、どうがんばったって、絶対に仕事に支障が出るくらい、きっつい精神状態になるのは
火を見るより明らかなわけでして。そんな状態でがんばろうとしても空回りするのは目に見えています。
特に彼の仕事の場合、「仕事の失敗」=「死」なわけですよ。
それも自分だけの死ならまだ自己責任で済まされますが、同乗者の死までもついてくるのですね。
それはマズイでしょ、やっぱり。だから自らの考えで決着がついて落ち着くまで
フライトの任から遠ざかれ、という助言をしました。
「仕事を完璧にする」こともプロ意識だと思いますが、一方で自己管理をきちんとしていることで
「できない時を予め察知し、自らその期間の任を降りる」こともプロ意識だと思うのね。
声が出ない兆候があるアナウンサー。
故障が出かかったピッチャー。
目のかすみを感じる運転士。
などなど。
自分らしい完璧な仕事ができない時は、休む勇気が必要なんじゃないかな。
で、そういうときは自他ともに必ずあるわけで、そういうときに周りの支えあいが重要になります。
他の人間で代替が利かない職場は、それこそプロ意識がない職場。
だから、休むことを教え子に勧めたわけでして。あとは本人が考えることでしょう。
不用意な失敗はして欲しくないもんね。大切な存在であるがだけに。。。


さて。
ただ長期で仕事を休むのは、かなり大変なこと。
もちろん個人へのリスクもあります。
給与・周りの目・ノウハウの低下などなど。
でも、長期休暇の結果というか効果って
数ヶ月~数年で初めてわかるものがほとんど。
「あぁ やっぱりあの時仕事から離れててよかったぁ。」と
思えるときが、必ずくるわけで。そう思えたときが完治の時だと思うのです。
世の中、みんなムリして働きすぎ。休む勇気を持ちましょうね。

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コメント

  1. 教え子 より:

    先日は本当にありがとうございました。気持ちの整理もつきました。思えば、いつも困ったときは一平さんに頼っているばかりでそのたびに助けてもらって申し訳ないです。休む勇気重要です。今週はすでにスケジュールアップされていますので今週は那覇行きフライト、監視フライトしようと思います。来週からはフライトはしばらく休もうと思います。くれぐれも航空安全に気をつけてがんばります。

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