金銭感覚とコスト意識

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「マスコミ業界は給料が高い」
と、よくききます。実際にはどうか?会社によっては十分高いと思います。
それはなぜか?
僕が入社したころによく聞かされたのは
「公共の電波を扱い報道を行うので、その責任の重さゆえに給与は高い」と。
よくわからんですが、今思い返すと多分この論理は筋が通ってないような
気がします。重責だから給与が高いというのはよくある話。
でももしも責任を取ったからといって、クビになるわけでもなく
サラリーマンとして守られているだけに、重責の対価としてカネもらってる
という論理はおかしいことにならんかな?
まぁ本音としては、「寡占企業で稼ぎがよいので給料は高い」
ただそれだけでしょう。
さて、そんな高い給与をもらう(特に新聞社やテレビ局の)マスコミ関係者は
もらった金を一体どのように使っているのでしょうか?
僕が知る限り、「ぜいたくな財購入」「ぜいたくなサービス購入」
「単なる貯蓄」くらいしか周りでは聞きません。
家を手に入れる人もいますが、やはり「家を購入する」「家を買う」といい、
理由を聞くと「家賃払うのが馬鹿らしいから」と異口同音に言います。
さて、こういう人たちが多い放送局の連中が将来管理職・経営者になり
放送局の経営を切り盛りしようとしたら、どのような現象が起こるのでしょう?
実際には、すでに起こってたりもしますけど…。


ここからはあくまで僕の私見ですが。
おおよそ彼らが高い給与をもらうと「使う」か「貯める」かどちらかに使います。
「使う」は損益計算書上の「費用」に計上。つまりロス。
サービスを買った日にゃ、何も残らないのですね。
一方「貯める」は貸借対照表上の「資産」として計上。
でも「現預金」だからそこから何らかのキャッシュフローは生まれない。
つまり「有効に使ってない」のと一緒。
「家を買う」のも「土地・建物」を資産計上することですが
本人達は「資産を持つ」という感覚はない。
なぜかというと、「家賃を払うこと」の代替であるから。
それは「負債」であり「利息」は「費用」であり、元来の家賃も「費用」
なのね。
もらったお金で「運用」をしないわけです。
「株」や「債券」を買うわけでもなく、何らかの利回りを求めるわけでもない。
このように「投資」して「リターン」が返るという考え方が
日ごろの生活から体感していない彼らが将来、経営陣に加わる。
さらに言えば今のマスコミの経営者も同じような人間だとしたら。
マスコミ企業を運営する彼らからすれば、人件費や番組制作費などは
「費用」でしかなく、それを減らしたいとだけ考える輩であることは
想像に難くないのです。
儲かっていたときは経営者の報酬や社員報酬として放出し
あるいは内部留保を溜め込む。キャッシュフローが費用として出るか
「現預金」で残るだけになってる状態。個人の家計と同じ現象。
このように会計上の金銭感覚がないからこそ、
間違ったお金の使い方を、経営者になった今も続けている…
そんな方がいるんじゃないかな?と思うわけです。
高い給与をもらっても使い道がわからない。
そんなんだから買収の標的にされたり、
一方的なコスト削減をしようとしたり、するんじゃないかな?
周りの社員一人一人が、カネもらっているだけに運用をきちんと行えば
今後こんな過ちは起こらないのではないか?と思うのです。はい。

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コメント

  1. nakanaka より:

     シビアですな。
     良く分かりますけどね。

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