身の上バナシ

食材の出自と経歴

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本日、故あって夕食はカレー。
別に深い理由ではない。単なるストック食材の整理をしただけだけど。
ただ、せっかくなのでカレーを作りながら日本の食糧事情を改めて考えてみようと
作る前に決意をし、外出からの帰りしな「業務スーパー」なる店に寄って
不足材料を追加し、自宅にて作業開始。
材料1 ニンジン

GWに伊万里市郊外の青空市場にて交流。これ全部で〆て100円。
どう?この不恰好ぶり。間違いなく農協がハジくものばかり。でも甘い。
皮むきながら舐めてしまった。
材料2 タマネギ

先ほどのニンジンとうって変わって不健康そうな材料がお目見え。
これこそ業務スーパーにて購入してきた注目の一品。中国産のタマネギを
現地の工場でみじん切りし、30分炒めた冷凍加工品。
なるほど、飲食店がこれを使えば人件費・光熱費とも大幅な節約。
コストパフォーマンスは合うな。タマネギの安全性は全くわからんが。
僕らは外で、知らない間にこういうものを食べているのかもしれない。
その他の材料
○スパイス各種(コリアンダ・ガランマサラ・ペッパー等 インド産)
○ターメリック(もとい うっちん 沖縄の牧志公設で購入)
○ヨーグルト(国産 メグミルク まるっと1個 500ml)
○米 (佐賀県産)
○豚肉 (あまりもの 国産だけどどこのか知らん)

で、完成。自分しか食わんので、めいっぱい辛くした、つもりだが丁度いい。
こうやって1つの「料理」として見ると、それでおしまいだが、
この中に国産品と海外品とが混在し、調和している。
他方で、その製造過程の中で不純物も含まれているはずだ。
消費者は単に「不純物」と言うかも知れないが、実は入れたくない
「不純物」なのかもしれない。流通させる側が入れることを命じて
いるだけなのかもしれない。不恰好なニンジンがそれを語っている。
元は同じ生き物であり、人間様から見れば「食材」なのだが、
ここにいるエンドユーザーまでの物流行程にかかわる人と規制と
思惑と経済観念とが、僕らに「不純物」を混ぜ合わさせているのかも
しれません。
もちろんその「不純物」を混ぜるのにも、手間はかかる。
そこにはその生物…「食材」を育てた人の手間や健康被害の上に
付加された「不純物」なのかもしれない。
完成したカレーライスを、改めて写真に収め ふっとそんなことを思った。

だが。

一口食って、思った。
「うまい」
食のうまさは同時に、人間から問題意識を失わさせる負の効果もあるようだ。
人とは、こうも単純な生き物だろうか?やれやれ。

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