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「韓国狙いを止めて日本人を狙おう」が、半分だけ正解な理由

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来訪者・購入者が減ったことが表す意味を考える

「これからは日本人を狙います」「韓国依存からの脱却」などという言葉を今月になってちょいちょい聞くようになりました。マーケティングの専門家からのアドバイスとして、このブログでお伝えしたいのは「目的と手段の履き違え」です。顧客をどの国の誰にするか?において、1つの市場に依存しすぎることを反省することは、もちろん理にかなっています。

 

しかしながら、他方であなたの商品が、そもそも「売れているのか?」「これから売れるのか?」をあなたが胸張って言える状態なのかどうか?を真剣に向き合う必要があります。その準備をせずに販売先市場を云々行って行動に出ようとするのは武器も持たずに戦争に行くようなものです。

 

あなたが思うよりも日本人の方が顧客としてはシビアです。その競争に勝てる見込みは一体どこにあるのでしょうか?? 韓国人客が来なくなった理由は日韓関係の悪化ではありません。あなたの商品に付加価値が見えないからです。もしも付加価値があるのであれば、既に日本のお客様が普通に買っているはずですから。

 

付加価値がないサービスは誰を狙っても結果は出ない

現状:まずは今の状況を把握してみましょう

まずは「付加価値」と言われたところで、それが一体何を現すのか?がよく分からないと思います。そこで下の5つの問いに答えてみましょう。あなたはいくつ当てはまりますか?

  1.  今売っている商品の中に粗利益(売上総利益率)75%以上のものがある
  2. 顧客層をこだわらず、誰にでもよく売れる御社の人気商品を3つ以上言える
  3. 過去5年に自分が稼いできたお金を原資に設備投資・リニューアルができた
  4. どんな時でもお勧め商品や顧客交流のために1日2回以上の情報発信をしている
  5. 日帰り・持ち帰り・立ち寄りを想定した商品が既に存在している

さてどうだったでしょうか?
一般的に付加価値とは、売上高-仕入高=売上総利益(粗利益)≒付加価値 と捉えます。
従って、粗利益が低い商材ばかりを売っているケースは、それすなわち「誰でも売れる」⇒「誰でも買える」⇒「どこにでもある」⇒「あまり価値がない」という評価を市場が行っているということになります。そのような商品を売り続けていると、客は離れるのです。

しかも最悪な戦術としてよく見るのが、買い手がディスカウントを要求するあまり、弱気になって値段を下げて売るケースです。交渉力がない人が日本では後をたたないですね。なぜ交渉力が無いのか?それは商品に自信が無いからでしょう。

売れない(かもしれない)⇒値段を下げる⇒利益が減る⇒投資ができない⇒新しい価値が生み出せない⇒さらに売れない⇒値段を下げる⇒・・・負のスパイラルへ

この傾向が大変よくみられるのが「団体客へ依存していた町・旅館・ホテル・飲食店」です。目の前の売上は上がっているけど、ほぼ人海戦術・自転車操業となり、資金調達もままならず、補助金を頼りに食いつなぐ・・という事例を過去に幾度も見てきました。今回の韓国人来訪者減少について、同じ愚策を取りますか???

課題:そもそも日本人がリピートしない商品は、誰も買わない

「韓国人客に売れなくなった。だから同じ同胞としての日本人なら買ってくれるだろう。」という考えは極めて安直です。ニュースに出て、支援という意味で最初はお客様が動くかもしれません。でもそのお客様をリピートさせる商品やサービスが無ければ、そもそも一過性の売上で終わってしまいます。日本は災害も多く、今やあちこちで支援名目の補助事業が観光業において出てきていますが、根本的な解決にはなっていないのです。九州であれば対馬や大分で一時的な補助が入ったところで、根本的な解決策には何らなり得ないのです。

韓国人客で賑わった和多都美神社 日本人ならどんな人が来るだろう?

他方で、対馬にも大分にも、もともと想定していたエリアの顧客ではなく、別のエリアに顧客ターゲットは存在しています。その市場分析をもっと真剣に行うべきではないでしょうか?(私見ですが、対馬であれば、福岡や東京よりも、関西・沖縄・仙台・青森・北海道の方が狙えますよ。根拠と理由はこの場では記載しませんが。)

 

対策:訪日韓国人客って、日本で売れている商品を好みます

日本人客がわざわざお金を払ってでも継続的に来てくれる、買ってくれるという流れが仮に完成したとしたら・・・。実はそのまんま韓国人客へこれらの商品を転用できる可能性が一気に広がります。それはなぜでしょうか??

そこで考えること。そもそも訪日韓国人はなぜ幾度も我が国へ来訪するのか?それは、日本に来ることで得られる確実な付加価値が存在しているからです。韓国人客が日本へ求める付加価値とは主に5つあります。

訪日韓国人が日本でお金を落とすきっかけとなる5つの付加価値

まずもって、あなたの会社・あなたの店舗・あなたの施設・あなたの町に、これらの付加価値がいったいいくつありますか?そして、この5つの付加価値を作り上げるために、さらに以下のことを確認し、調べ、研究をしたうえで作り出そうとしなければ、意味がありません。

  1. 韓国から近い:物理的な距離だけではなく、韓国側の二次交通・日本側の二次交通も考慮に入れてください
  2. 韓国には無い:「無いけどほしい」「無いからほしい」商品を韓国を視察して考える必要があります
  3. 韓国より良い:韓国で購入をして「質」を確認しましょう。旅館・ホテルの方は韓国の地方都市の施設に泊まりましょう。
  4. すぐ買える:店内オペレーションはスムーズか?韓国語で検索をすればあなたの店はすぐに露出されるのか?
  5. 韓国より安い:韓国で市価調査を行うとともに「なぜ日本より高いのか?」の理由を調べましょう。

 

つまり、付加価値造成をインバウンドビジネスで実施するためには、「相手国での調査・体験」が必須なのです。それを着手もせずに新たな顧客から今まで以上のお金を獲得することはできません。

そのうえで、
「相手が欲しいもの(ニーズ)」「自分たちが売れるもの」

「相手が欲しがるもの(ウォンツ)」「日本人客に人気があるもの」

抽出しましょう。韓国人客は日本でトレンドを探す傾向もあります。韓国人客の女性陣からは、物販の売り場では「日本では今何が人気ですか?」とよく尋ねられます。日本人に流行っている、日本人が行列をなしている、日本人がみんな持っている、、、、そういう商品に追随してきます。ムーブメントを日本で作れば、後ろから勝手に彼らがついてきます。

対策:どこが面白い?何を買いたい?を顧客目線で真剣に考えよう

これらの事象をまとめると、とどのつまりは下の図のとおりの整備を今のうちにする必要があるのです。

できていないのであれば、着手されることを強く推奨します。日本人を狙うとか、台湾を狙うとか、韓国はやめるとか、顧客を選ぼうとしている段階でミスジャッジであることを肝に銘じて、まずは日本の方々に継続的に売れる商品・サービスを作り上げることに真剣になりましょう。その付加価値が生まれなければ、インバウンドビジネスなんてやる意味がありません。インバウンドビジネスとは「輸出業」なのです。輸出業で付加価値が生まれないのであれば、GDPに算出されません。しっかり外貨を稼いでハッピーになりましょう。

 

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