放送局裏話

ラジオは何故面白くないのか?(4)

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「インターネットの力が、どれだけすごいか」を以前ボクは制作現場でとうとうと説いたことがありました。
「日本・世界の誰とでもアクセスできるんです!」みたいにね。
言うばっかりでしたが、きょう驚くようなことが起こりました。それは突然届いたトラックバック。
どうやらボクのラジオに関するログへのトラックバックでした。

「どんな人だろう?」と思い、リンク元をたどると・・・ なんとそこは
ラジオNIKKEIの公式サイトからのものでした(驚!!)
ラジオNIKKEIといえば、「たんぱ」で有名なあのラジオ局ですばい。

TVQの友人や日経BPの後輩の紹介か???
日経Associeの年間購読者へのサービスか???
はたまた飲み会の席で「転職するなら日経グループくさ!」と言ったのがバレたのか?
などと、邪な考えが一瞬頭をよぎりましたが、どうやら本当に検索などで
ボクのブログを発見されたようでした。いやいや驚いた。。。 サイトはこちら

で、こんなポテンシャルを持つのが、インターネットの世界。
ところが。今では信じられない話かもしれませんが、
ネットが出始めのころ、テレビ・ラジオや新聞はこの媒体を「拒絶」していました。
上層部も現場も「なんでわざわざこんなモノに頼らないといけないのか?」という態度。
放送した情報をネットで公開。。。と、したいところが、この作業が面倒と言われちゃたまらんなぁ。
今からわずか5年前の話ですよ。今は何かしらの露出をネット上に行うのは常識です。

当時デジカメ・パソコン・携帯・すべてに不慣れだった人がスタッフ・出演者ばかりだっただけに、
作業を強いるボクに批判が集まったのは当然です。それでも無理やりさせました。

すると。
リアクションは、すかさずリスナーから来ます。

「放送内容の詳細がわかる」「明日の来週の内容もわかる」「しゃべり手の顔がわかる」
などなど。東京のスポンサーさんは独自に番組内容をネットで調べて、営業マンに注文する。
社外の人間の方が「最先端のメディアを知っている」という現状を如実に表しました。
ウチの放送局の場合、ラジオのメッセージを送るのにメールアドレスを公開して欲しいという
要望を出したのは「リスナー」でした。指摘を受けて初めて対応するラジオ局。。。ダサい。

「あの『アット●●なんとか』というのは何だ?あんなものをいちいち言う必要があるのか?」
メールアドレスをオンエアでコメントし出した頃の上長の横槍。今考えたらバカそのものですね。
今や、どの番組もメールアドレスをコメントするようになりましたが、
最初のころの社内の反応なんて、一様にこんな感じでした。

もうお分かりですね。
耳で聞くラジオを救うのは、
補完する情報を時間をずらしたり、時には放送と同時に、
視覚に訴えて伝えてくれるインターネットなのです。
ボクがネットをラジオ番組に取り上げた2000年。
実は既に、アメリカではネットとラジオの融合という手法の効果は実証済みだったんですよ。

アメリカのビジネスマンの傾向は、自分の席でパソコンに向かって仕事をしながら
部屋の片隅にあるラジオの電源を入れたまま仕事をするそうです。
すると、ラジオのCMから「・・・・・・ダッッ コーム!」 みたいなのが聴こえてきます。
スポンサーのURLですよね。スペリングの間違いがないネイティブですので、すかさずURLを入力。
サイトにヒットするのです。

このクイックレスポンス効果が見られて、ラジオ営業の売上が上昇したとか。
業界紙やそれこそネット上に掲載されている情報に、この実情が出ていました。でも。
調べればすぐにでもわかることを知ろうとしない。研究欲がない。あくまで殿様商売。
日本の放送局、特に地方局はみんなこんな感じ。。。
そういう態度や体質もラジオの陳腐化の一因だったのかもしれませんね。

ネットの普及・携帯の普及でラジオの常識は大きく変わりました。
わずか5年間の話です。次の5年でどうなるか?それを見越した研究・対策を取る兆しは
今のところ見受けられません。
デジタルテレビの1セグへの関心、ラジオのデジタル化への関心、ユビキタスへの関心、
音楽配信・交通情報産業・ネットトレーディングなどへの関心も重要。
このあたりがキーになるんじゃないかなぁ。
そろそろ客から指摘を受けるようなダサイ局から脱却せんと。ラジオは本当に捨てられちまうぞ。

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コメント

  1. ryo より:

     なかなかすごいね。
     これがインターネットの力です。様々な人をつなぐことができる。
     ラジオは声で伝えられる。聴覚に訴えるということだけで、人は想像力を働かせることができる。
     そのことに気が付かないのかなあ。
     テレビでいくら「うまいっ」ってありきたりの美辞麗句を並べられても「またか」と思ってしまうもんね。
     まあ、言葉に関しては新聞も同じかもしれないが。
     新しい試みに対して暴挙と考えるのか?それとも… それは周りに理解者がいるかのかどうかですね。
     まあ、何事も現状に甘んじているようではダメだということですね。

  2. こんばんは、驚かせてしまってゴメンナサイ。
    私がやってるblogでも、ラジオを聴かない訳を教えてください、とやってるのですが、
    情けないですねー、我ながら。
    ippeichanさんの文章は、現場にいらしたことだけあって、とっても頷く所多数です。
    なので、トラックバックしたり、勝手ながら5つも記事をリンクで紹介させていただきました。
    今回の記事に関連して・・・
    私も2000年に韓国へ行ったのですが、やはり広告はほとんどといっていいほど「○○.co.kr」とかそういうのばかりでした。
    内容はほとんどイメージに徹していて、詳細はサイト見てください、と。ちょっと衝撃的でした。
    もう1つ、1997年に香港返還でTBSが放送前から特別サイトを立ち上げたことがあったんです。
    放送前からどんな準備をしてるかとか、現地の様子はこうだとか、それを見て(確かたまたま知り合いがやってたので知ってたのか、今となっては曖昧)、放送でないのに放送のスタッフが放送で言うネタを時々刻々と伝えてる、ということに大変な衝撃を受けました。
    その当時のサイトって、会社概要的なものばかりだったんです。まるで、紙媒体がそのままサイトになっただけ、程度の。
    インターネットってこういうことも出来るのか、ってとても興奮しました。
    その翌年だったか、中近東のドバイから競馬を中継することになって、私が技術として行ったのですが、
    その時提案したのは、どうせですから、放送前のあおりとして
    現地の様子を刻々と伝えます、とやってみたのです。
    当時、その競馬場地区にISDNを初めて引き込み、PC持ち込んで
    個人で買ったばかりの30万画素デジカメ写真(苦笑)をメールでやっとこさ送って、
    本社で文章とあわせてHTMLに作ってアップという前例がないことばかりやったことがあるのですが、
    同行していた日本のみならず海外の新聞・雑誌記者も現地でそれを見て
    「これはすごい」と感動されたのを今でも思い出します。
    日本語だけじゃもったいないので、英訳をボランティアでやるので英語サイトも作ってくれと言う人も出たり(それって内職?)。
    おかげで、niftyやbiglobeで囲い込みをやっていたのですが、有料会員が激増。
    また、国王主催の歓迎会で馬好きのロッド・スチュワートがいたので、「ラジオたんぱサイコー」という突撃インタビューコメントをGETし、それを急いで音声ファイルにしてメール添付し、
    オンデマンドとして聴けるようにしたり(もちろんレースも)。
    あの時は、昼間の気温が50度ぐらい、しかも時差があるので、昼夜問わず死ぬほど働きましたが、反響がすごかったので楽しかったですね。
    それ以降、うちではラジオ番組とネット展開が当たり前になりました。
    短波は特にラジオが身近にないので、クライアントから「普通の人も聴けるようにして」と要請があるというのもあるのですが。
    ラジオだけやってては見向きもされないことも、ネット絡めれば相乗効果でいろんなことが出来るんだな、って思いました。
    それは今も変わっていません。
    ワクワクすること、仕掛けること、まだまだ出来ることはあるとおもうんですけれど。
    それで、本来裏方である私がblogで何かきっかけを作れないかと、ネット畑を耕して種蒔きをして模索中なのです。
    スミマセン、長くなりました。

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